YKK株式会社

ニュースリリース

2020年6月5日 YKK株式会社 2019年度 連結決算のポイント

I. YKKグループ連結業績

 当社グループは2017年度を初年度とする第5次中期経営計画を実行に移しています。この第5次中期経営計画では、当社グループの中期経営ビジョン「Technology Oriented Value Creation『技術に裏付けられた価値創造』」のもと、当社では第5次中期事業方針である「『ものづくりの進化と革新』~Standard向けのYKKものづくりへの挑戦~」の実現を、YKK AP(株)では第5次中期事業方針である「高付加価値化と需要創造によるAP事業の持続的成長」の実現を目指し、それぞれの事業を推進しています。2019年度も引き続きファスニング事業、AP事業それぞれの課題に取り組み、当社グループの根幹にある技術に基づいた市場要望実現のための施策を実行してまいりましたが、世界経済の減速や新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受ける形となりました。
 その結果、当期の連結業績は、売上高は7,328億円(前期比4.3%減)、営業利益は413億円(前期比33.1%減)、経常利益は426億円(前期比33.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は236億円(前期比48.4%減)となりました。

II. 事業別連結業績

(ファスニング事業)

 当期のファスニング事業を取り巻く事業環境は、米国では雇用環境の安定を受け個人消費等が堅調に推移し、緩やかな経済成長が継続しましたが、米中貿易摩擦による世界的な景気減速や、英国・欧州連合間の貿易交渉等、不安定な要素が増加しました。このような事業環境のもと、ファスニング事業は、中国・アジア(中国・日本を除く。以下、同じ。)地域における供給体制の増強や、米国・欧州での高付加価値品の増販に取り組みました。また、グローバルマーケティング活動による顧客指定獲得、量販店への取組の強化や、各国内需市場に対する積極的なアプローチを行ってまいりました。しかし、景況感の悪化に伴う世界経済の成長鈍化や継続的な暖冬に伴う在庫増加の影響等により、各国においてアパレル小売市場の成長に減速感が見られました。
 地域別では、北中米においてはブルーデニムの需要減に伴う顧客の在庫調整によりジーンズ分野向けの販売が、EMEA(欧州・中東・アフリカ)においては、イタリアでの高付加価値品や高級鞄向け顧客への販売が落ち込み、減収となりました。中国においては、内需顧客の深耕で着実に販売を伸ばしましたが、加工輸出顧客のアジア地域への縫製移行に伴う販売減少により減収となりました。アジア地域においては、顧客の増産や縫製移行に伴う需要増をベトナム・パキスタン等での供給体制強化により着実に捕捉することで販売を伸ばしたものの、暖冬や市況悪化を受けて減収となりました。そして、日本においては、ファスニング事業全体の販売低調により、グループ会社向けの材料供給が減少しました。更に第4四半期に入り、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大による世界的な経済活動の停止により、操業停止等各地域で事業に影響が生じました。
 その結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む。)は前期比9.2%減の3,021億円となりました。営業利益は、継続的なコスト削減の取り組みや原材料単価下落による増益要因があったものの、販売ボリュームの減少及び操業度の低下に加え、中国・アジア地域の増販・増産に向けた投資に伴う償却費や労務費等の製造固定費の増加、開発基盤強化費用増加等の減益要因が大きく、前期比32.5%減の362億円となりました。

(AP事業)

 当期のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内においては、消費増税後の駆け込み需要の反動や、2月以降の新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、新設住宅着工戸数全体は前年割れとなりました。海外においては、米国では建築市場が米中貿易摩擦等の影響により伸び悩み、中国では地方都市において大手不動産開発市場の改善によりターゲット市場が伸長しましたが、同感染症の影響により、1月以降は市場が停滞しました。台湾では低金利と規制緩和により建築市場は堅調に推移し、インドネシアでは政府による住宅供給強化政策により普及・中級市場が拡大しました。このような事業環境のもと、第5次中期事業方針である「高付加価値化と需要創造によるAP事業の持続的成長」に向け、事業を推進してまいりました。
 日本国内においては、住宅建材分野では、樹脂窓を軸とした開口部の高断熱化推進や建物と外構のトータルコーディネートによる価値提案、引き続き需要が見込まれるリフォーム専用品の増販等、販売強化策を実施してまいりました。また、近年の自然災害への対策として、防災・減災商品の開発および販売においても一層の取り組み強化を図ってまいりました。ビル建材分野では、個別防火認定品への移行を機会とした提案強化に向けて、商品・情報充実による物件対応力強化を実施してまいりました。
 海外においては、北米では西海岸支店開設による営業戦略を遂行するとともに、2019年12月にカナダのErie Architectural Products Group(以下、エリーAP社)の全株式を取得し、カーテンウォール事業の更なる拡大に向けた基盤を構築してまいりました。中国では大手不動産開発市場での提案力強化による受注拡大、台湾・インドネシアでは高級市場での受注強化や商品力強化による販売拡大に取り組んでまいりました。
 しかし、消費増税後の反動や新型コロナウイルス感染症拡大の影響による販売減もあり、AP事業の売上高(セグメント間の内部売上高を含む。)は、前期比0.5%減の4,258億円となりました。営業利益は、国内では製造コストダウンや販売価格の改定等の増益要因があったものの、販売減や市場競争の激化、販管費増により減益、海外では中国・台湾地域の販売減により減益となり、全体では前期比2.8%減の228億円となりました。

2020年3月期 決算説明資料はこちらをご覧ください。

以上

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