ニュースリリース

2011年5月27日 
YKK株式会社 連結決算のポイント

はじめに
 この度の東日本大震災により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
 被災地の一日も早い復旧・復興を心よりお祈りいたします。

I.YKKグループ連結業績
 YKKグループでは、2009年度より第3次中期経営計画(2009年度~2012年度)をスタートし、安定した収益基盤の確立に向け、「売上高営業利益率8%」を経営目標として掲げ、「売上が伸びない事業環境下でも、利益を確保する体制づくり」と「技術力の更なる強化」への取組みを推進してまいりました。
 当社グループの当期連結業績は、連結会計期間変更(前期は、国内12か月間、海外15か月間の業績を合算していました。)の影響により売上高は前期比2%減の5,448億円となりましたが、収益構造の改善に向けた諸施策の効果により営業利益は前期比75%増の324億円、経常利益は前期比87%増の309億円となりました。当期の最終損益は、後述のとおり、東日本大震災関連の特別損失として20億円、防火設備の大臣認定不適合に関する問題の特別損失として39億円をそれぞれ計上しましたが、営業利益、経常利益の大幅な改善を受け、前期比63億円増の101億円の当期純利益となりました。
(東日本大震災)
 2011年3月に発生した東日本大震災により、建材事業の中核会社、YKK AP(株)の生産拠点である東北事業所と宮城工場が一時操業停止となり、東北の販売拠点も含め建物等で一部損壊がありました。今後、完全復旧に向けて取り組んでまいりますが、現時点で明らかになっている損失と今後発生が見込まれる費用については特別損失として計上いたしました。
 また、被災者の皆様の救済や被災地の復興のため、人的支援や救援物資の提供を行うとともに、電力不足問題への対応として節電に関しても、より一層の取り組みを行ってまいります。
(防火設備(住宅防火戸対応のアルミ樹脂複合構造引き窓)の大臣認定不適合に関する対応)
 YKK AP(株)は、住宅防火戸対応のアルミ樹脂複合構造引き窓「エピソード」について、建築基準法に定められた国土交通大臣の認定による防火設備(EB-9112)に適合する製品として同省所管の団体である社団法人カーテンウォール・防火開口部協会(カ・防協)の審査・承認を受け、製造販売してきました。しかしながら、2011年3月9日、国土交通省は、YKK AP(株)を含むサッシメーカー3社の同種製品についてカ・防協に調査指示していた性能確認試験の結果に関し「大臣認定仕様とは異なる」として公表し、先に公表されていた2社と同様、カ・防協とサッシメーカー全5社に対して製品を改修するよう指示しました。
 YKK AP(株)は、消費者保護の見地から改修対応するとの方針であり、改修費用について引当計上しております。なお、今般の事態について、カ・防協は審査に不備があったことを認めております。

II.事業別連結業績
(ファスニング事業)
 当期のファスニング事業は、2009年度後半から徐々に回復してきた欧米での個人消費とアパレルの在庫補充が、当期に一層顕著にかつ力強く伸長したことを受け、年間を通して好調に推移いたしました。北中米では、主力であるジーンズ、ジャケット分野の好調に加えて、需要が戻ってきた自動車分野が業績を牽引しました。南米は主力であるジーンズ、靴、婦人子供服の需要が復調し、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域ではアパレル向け需要が回復すると共に、高級ブランド向け商品の販売も回復しました。特にアジア(日本を除く)においては、欧米の個人消費の復調によりアパレルブランドなどが縫製業者の供給能力を早めに確保する動きがあり、欧米向け加工輸出が増加しました。さらに、中国、インド、インドネシアなどの新興国内需の成長に伴う堅調な販売増加もありました。しかしながら、連結会計期間変更(前期は、国内12か月間、海外15か月間の業績を合算)の影響により、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は、前期比7%減の2,311億円となりました。なお、参考値ではありますが、12か月間比較の場合は、前期比おおむね12%増となります。
 一方、営業利益は、2008年9月の米国金融機関の経営破綻を契機とした世界同時不況後継続して取り組んだ固定費削減を中心とした損益分岐点の改善効果により、年度後半に原材料高の急激な高騰の影響はありましたが、前期比25%増の353億円となりました。
(建材事業)
 当期の建材事業を取り巻く環境は、2008年9月の米国金融機関の経営破綻以降激減した日本国内の新設住宅着工戸数が2010年4月~2011年3月で81万9千戸(前期比6%増)、内訳では木造住宅45万戸(同6%増)、プレハブ住宅12万5千戸(同1%増)、非木造住宅24万4千戸(同6%増)となるなど、回復基調に転じました。こうした事業環境下において、窓リフォームへの取り組みとして窓リフォームプロジェクトを立ち上げ、政府が導入した住宅エコポイント等への対応や、住宅の窓を消費者に分かりやすく提案するため、窓の診断から提案、施工、メンテナンスまで一貫して対応する窓リフォームの専門店「MADOショップ」を建材流通店の皆様と展開してまいりました。また、社会的に環境意識の高まる中、高断熱商品によるCO2削減提案を行い、販売促進を実施してまいりました。その結果、先述のとおり、東日本大震災による被災の影響があったものの、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前期比2%増の3,084億円となりました。
 一方、営業利益は前期比97億円増の39億円となりました。その主な要因としては、海外では安定的に利益を確保できる体制が整い、全社黒字化を達成したこと、国内では販売ボリュームの増加による固定費の回収や生産性の向上、そして中期事業方針「第2次国内建材事業構造改革」において掲げた、エリア別供給体制の構築を図った「製造供給拠点の再編」や、機能の統合・集約により業務機能強化を図った「営業業務の構造改革」、そして輸配送体制の再構築を図った「ロジスティクス改革」などの取り組みを前倒ししたことによる製造コストや、販売管理費の削減効果などがあります。
(その他)
 国内不動産事業においては、賃貸不動産の解約があったものの販売用不動産の売却が進み、また国内設備関連事業においては、下期にかけてグループ内の設備工事の受注が増加いたしました。一方、アルミ製錬事業においては、売上は堅調に推移したものの、原材料価格高騰の影響を大きく受けました。その結果、その他事業の売上高は前期比5%増の478億円となりました。営業損益は前期より15億円改善し7億円の営業損失となりました。

 2011年度の業績予想については、東日本大震災の影響により、現時点では合理的な業績予想の算定が困難であるため未定とし、記載しておりません。

 

2011年3月期 決算短信(連結)はこちらをご覧ください。

以上

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