ニュースリリース

2008年3月4日 
YKKグループ
― 2007年度連結業績と2008年度経営方針について ―

I. YKKグループ連結業績

 YKKグループは、創業75年・建材事業50年の節目にあたる2008年度を2005年度からスタートした中期経営計画の最終年度として位置付け、その実現を確実なものとするために、2005年度から2008年度までの4年間について前半2年を「基盤整備の年」、後半2年を「基盤づくりの年」と位置付けました。2007年度は、基盤づくりの初年度として、事業を推進してきました。その結果、2008年3月期連結業績におきましては、売上高は6,736億円と前年並みであったものの、営業利益は主として国内建材事業の大幅な利益減少により、370億円と前年同期比19%減となる見込みです。

事業別連結業績でみますと、ファスニング事業は、日米欧への高付加価値商品の販売強化、また、中国を中心としたアジア地域への縫製業の移転に対し設備増強をはじめとする供給・サービス体制の強化を継続し、顧客ニーズの捕捉に努めた結果、為替の影響もあり、前年同期比8%増の2,789億円を見込んでおります。営業利益は、銅・亜鉛を中心とした原材料価格の高騰を製造コストの削減等で吸収できず、前年同期比2%減の383億円となる見込みです。建材事業は、国内では改正建築基準法による新設住宅着工戸数の大幅な減少により住宅建材事業の売り上げが低迷しましたが、海外では米国が前年に引き続き好調に推移したほか、東アジア・ASAO地域も堅調に推移した結果、2007年度の売上高は、3,859億円と前年並みを見込んでいます。海外は2008年度の目標売上高500億円を1年前倒しで達成しました。営業利益は、米国を中心に海外は好調に推移しましたが、国内では、着工市場の減少により売上高が大幅に減少した影響で、固定費負担の増加をコストダウン・経費削減で吸収できず、53億円と前年同期比40%の減益となる見込みです。

 工機事業は、2007年度の売上高は、前年並みの349億円、営業利益は、売上高減少の影響を製造コスト削減で吸収できず、前年同期比28%減の27億円にとどまる見込みです。

 尚、欧州委員会からの制裁金1億5,025万ユーロ(約245億円)を特別損失に計上したことが影響し、連結決算で初めて当期純損失84億円となる見込みです。

 YKKグループ全体の2008年度の連結収支計画は、売上高が2007年度並の6,803億円、営業利益は建材事業の収支改善により、33%増の491億円と増収増益を計画しております。また、2008年度設備投資については、毀損した財務基盤の早期回復を図るため、YKKグループ2008年度設備投資は重点投資に絞込み、償却内投資509億円を計画しております。

II. YKKグループ2008年度経営方針

1.YKKグループ2008年度 経営方針

 YKKグループは、創業75年・建材事業50年の節目にあたる2008年度を最終年度とした中期経営計画を2005年度にスタートし、中期経営方針として「事業価値の更なる向上」「ブランド価値の確立」を掲げました。また、この2005年度から2008年度までの4年間について、前半2年を「基盤整備の年」、後半2年を「基盤づくりの年」と位置付けました。2007年度は基盤づくりの初年度として事業を推進いたしました。2008年度は中期経営計画の最終年度としてそれぞれの事業で一つの区切りをつけ、2009年度からの次期中期経営計画に繋げてまいります。

2.ファスニング事業 2008年度事業方針

(1) 2008年度重点投資
 ファスニング事業では、「伸びゆく需要への更なる挑戦」を中期事業方針として掲げ、これまでは中国を中心としたアジア地域の伸びゆくマーケットに対して積極的に生産・販売体制を強化してきましたが、2008年度は、中国市場での成長が今後鈍化することも視野に入れ、中国以外の市場においても需要開拓を強化してまいります。ファスニング事業の2008年度投資額は、拡大市場に対して重点的に273億円を計画しております。
 〇 YKKインド社ハリアナ第四期工場の増築・増設計画
 総投資額20億円でYKKインド社ハリアナ工場の増築・増設を行い、生産体制の増強を図ってまいります。
(2) 2008年度 ファスニング事業計画
 2008年度のファスニング事業の事業計画は、売上高は2007年度並の2801億円、営業利益は2007年度比16%増の444億円を見込んでおります。

 

3.建材事業 2008年度事業方針

(1) ビル建材事業の組織再編成
 2008年度より、ビル建材第一事業部とビル建材第二事業部とを統合し、ビル建材事業部といたします。ビル建材事業の統合により、営業面での強化と併せて経営効率を高めます。また、昨年発表したファサード事業の中核会社としてYKK APファサード社を2008年1月に設立いたしました。
(2) サッシメーカーから窓メーカーへの転換(窓事業の強化)
 窓事業の事業展開として、2007年度はカテゴリーブランド「APW」の商品APW230・501を投入いたしました。また、プロモーションでは「窓を考える会社YKK AP」をキャッチコピーとして「窓のYKK AP」の認知拡大を図りました。2008年度は更なる基盤づくりに取り組んでまいります。
(3) 米国住宅建材市場への参入(米国樹脂窓事業の展開)
 2007年1月に住宅建材事業部を立ち上げ、住宅用樹脂窓市場へ本格的に参入するとともに、2007年4月には工機事業本部製の加工組立ラインが稼動いたしました。事業の初年度はサブプライム問題の影響により、売上は計画の6割にとどまりました。市場の回復にはまだ時間がかかりますが、その間に事業基盤を整備いたします。2008年4月には押出設備を導入し、樹脂窓標準モデルラインを完成させます。
(4) 中国建材ビジネスモデルの確立
 2006年度の販売代金回収の体制確立に続き、2007年度には、華北地域のYKK AP大連社、華南地域のYKK AP深セン社において、製販一体会社の事業運営がスタートするなど中国における事業基盤を固めてまいりました。2008年度は、華東地域の中核会社としてYKK AP上海社を設立し、中国での地域事業運営体制確立を目指します。また、地域適合型の商品開発は中国建設部からも高い評価を得ております。
(5) 環境へのYKK APの取り組み
 YKK APは、2003年3月に環境配慮型商品の開発と環境商品の認証制度を始めました。2005年3月には、地球温暖化への対応として、2008年度に居住用窓について複層化100%の目標を掲げました。2008年4月より、住む人に快適で、環境にやさしい住まいづくりの新しいコンセプト「グリーンブリーズ」の商品群を提案いたします。グリーンブリーズとは、自然の風を積極的に住まいのなかへ取り込むことにより、健康で心地よい暮らしを実現し、環境負荷も少なく抑えるというコンセプトです。
(6) 2008年度 建材事業計画
 2008年度の海外も含めた建材事業の事業計画は、売上高は前年同期比2%増の3,917億円、営業利益は2007年度比91%増の102億円を見込んでおります。

 4.2008年度 重点取組み課題

(1) 2008年度中期経営目標ROA(総資産利益率)5%達成に向けて
 2008年度計画での連結ROA3.4%を予定しております。中期経営目標ROA(総資産利益率)5%達成については、原材料価格の高騰など事業を取り巻く環境が当初より大きく変化したこと等により、2008年度での達成は困難と考えております。
(2) YKKコアバリューの全社員への浸透
 2009年度スタートの中期経営計画の策定に向けてYKKグループの企業価値を高めるための環境づくりを目的として、2007年度よりYKKグループのコアバリュー(価値観)を明示するためのプロジェクトを推進してきました。このプロジェクトには、創業75年から創業100年に向けて、社員一人ひとりが大切にし、次の世代へと残すべきYKKグループの大切な価値観と、未来に向けて重視すべき新しい価値観を明確にするため、国内外のYKKグループ社員15,000人が参加いたしました。これらプロジェクトの作業結果を踏まえ、最終的にYKKグループのコアバリューとして「失敗しても成功せよ/信じて任せる」「品質にこだわり続ける」「一点の曇りなき信用」を掲げました。2008年度はこのコアバリューの浸透に取り組んでまいります。

 

以上

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